「ゴンゾウ」のダークな魅力
2008.08.04 Monday

今クールのドラマで興味深く見ているのが水曜21時、
テレ朝の「ゴンゾウ 伝説の刑事」だ。
ドラマの脚本は、映画「キサラギ」の脚本をてがけた
古沢良太なので注目はしていたが、
派手ではない展開ながら人間描写の奥深さが魅力だ。
内野聖陽は、捜査一課の元エースで、心に傷を抱える黒木刑事を演じる。
ドラマ第1回目で起こる「女性バイオリニスト殺人事件」をめぐり話は進むが、
黒木の過去ばかりではなく、それに関わる普通の人間、
目撃者や警察関係者の心の闇のようなものが毎回ちらりと見えるのだ。
それをはじめに見せたのが、
ドラマ2回目にして、新米警察官・本仮屋ユイカに吐かせたセリフ。
「(後に殺害されるバイオリニスト、天野もなみの)コンサートなんか出来なくなればいいのに。なくなればいいのに、と思った」
とてつもない嫉妬、マイナスの感情だ。
このドラマではアイドル的な立ち位置にあるであろう本仮屋に、
こんなことを言わせるのか!と非常に驚いてしまった。
人間が抱える負の感情。
それを悪いことだと断じるのでもなく、訂正するのでもなく、
あるがままをみせていく。
悪いことだと分かっていても、嫉妬や欺瞞や憎悪と言う感情を封じることは難しい。
人に出来るのは、如何にそれを少なくするか、
と同時に、如何にそれを表に出さないようにして生きていくか、なのかな・・・。
他にもいろいろある。
仕事への情熱ややりがいというものが、罪を犯す誘引にもなりうること。
人を殺すことに手を貸してしまい、死なせてくれと言う男に、黒木が放った言葉。
「俺も昔、人を殺した。俺たちには、死ぬ権利なんかないんだよ。」・・・
毎回毎回ぎくりとさせられるシーンや言葉がある。
やるせなさとか、すっきりしないと言うのは当然あるけれど、
人間は心の闇から逃げるのではなく、
自分の一部と認めていくしかないのではないかと思わせる。
そんなとこで、続きが気になるドラマです。
